三つ首白鳥亭

−カーリキリト−

帰るべきところへ 2

話を聞いてからどちらがどちらにいくかで彼らは話していた

ザリはギリスと会うのはミサスがいいと考えていた。同じ魔道士同士であるし、魔道の世界ではミサスは高名だ

だがミサスは逆を主張した

「俺は初対面の人間は信用されない。ザリの方が向いている」

ザリも同意せざるをえなかった。一般的に人々がミサスに対して抱く悪印象はミサス自身が努力すればなんとかなるものも含まれているのだが、ミサスにその気は全くない

「もうひとりは気性が荒い。ザリでは身を守れない」

それが決定的だった

そして彼らは別々の方向へと行き、それぞれの相手へと対面することとなった