三つ首白鳥亭

−カーリキリト−

長いあとがき

アキトの年ぐらいに考えた話を、ミサスの年ぐらいになってようやく書き終えましたとさ
ラスティアの年になる前でよかった!

厳密には書き始めたのは19歳、書き終えたのは26歳。入力終了したのが現時点で28歳
構成を組んだのは高校生の時

長かった
完結するとは思わなかった
よくある話として、途中で飽きると思った

書いているうちに自分の方も色々変わった
よって書き初めとは違う点も多い
フェアリーのフィル、楽師フォールストは仲間になったり重要なキャラだったのだが没になり
代わりにザリ、グラディアーナ、響桜木が大活躍
また現実の社会情勢も大きく変わった
主に携帯電話とパソコンの普及。話を考えていた頃は両方ともほとんどなかった
日本側登場人物がだれも携帯電話を持っていないのはそういう理由である。公衆電話がなくなっていなくて良かった
また些細なことではあるが、日坂高校前駅が無人駅になり自動改札口ができてしまった
今でもそれには違和感があるので、作中では混雑時のみ有人ということにしている

一行は天災にもよくあった
雨ぐらいは当たり前として、嵐、雪、吹雪、鉄砲水、地震、火災、ミサスが吹き飛ぶ強風
強行軍も追いかけられるのもおなじみになった。沙漠も越えたし海底までたどりついた。暴動にも巻きこまれた
遭遇していないのは竜巻、雷ぐらいか?
ランダムエンカウントでモンスター遭遇も多かった。野盗にビルブル、毒を持った狼に灰竜
灰竜が暴れたのはだれかのせいだが、偶然ドラゴン遭遇したのは純粋に彼らの運である
長い旅だった

テーマカラー
白黒:大谷秋人、イーザー・ハルク、響修。日坂高校生たちは制服のブレザーなので
青:フォールスト
灰:キャロル
黒:ミサス
緑:ウィロウ、ギリス・ブロシア。ギリスは元パーティメンバーだったのでなんとなく
赤:ザリ・クロロロッド
黄・金:グラディアーナ
白:ラスティア・ラガス
いつの間にかなんとなく

キャラクターの解説
大谷秋人
無味無臭な主人公を、とひたすら平凡な高校生に設定したが
最終的には意外と気に入ったキャラになった。さすがに9年のおつき合いは伊達ではない
最後の方には結構強いキャラになっているが、周りがもっと強いので全く目立たない
日本に戻ったらいきなり最強クラスになる
武器はスタッフ。最初の街で買ったものを最後まで使用
買い直すイベントがなかったからなのだが、いってみればヒノキの棒をラストダンジョンまで持っていたようなもの
途中ウィロウの棍棒を削ってスタッフにしようかとも考えたが、
運べる人がいない上加工できる人もいなかったので見送り
日本で持っていたものは大半をなくしたが、制服もスニーカーももった。物持ちのいい子だ
元々秋人の名前は適当に考えた、漢字でもカタカナでも違和感のない名前として
しかしこれは普通秋生まれの子につける名である。その後16歳設定にしてしまって、話の初期で年齢の矛盾が出た
どうしようかと考えていたのだが、結局作中で話は一年半かかったことになったので結果良し
秋人の両親は恐ろしいほど影が薄いが、冒険するのに保護者は邪魔になるのであえてそうした
保護者代理の代わりの夏輝姉さんが気の毒ではある

イーザー・ハルク
秋人より古いキャラクター
イーザーはよくある男性の名前として採用、ハルクは電源ありゲームブレスオブファイア2の敵役ハルク神父より
あまり深い意味はない
元はクールなキャラ設定だったが、ミサス登場がとっくに決まっていたので
キャラかぶりを防ぐため一見クールな熱血漢とした。そのうち「一見」も取れていった
秋人よりもよほど主人公向きである。すごくいい人。物語を熱血方面で引っ張ってくれていた
魔法使いでもあったが、中盤あたりから作者にも忘れられがちになった

キャロル
なにかと複雑なキャラクターになった
当初は現実的な突っこみ役のはずだったのだが。まあ今も突っこみ役ではあるが
イーザーとやいのやいのやっているうちに(作者にとっても)いつの間にかいいコンビになっていてびっくり
外見は密偵なのになぜかへそだし。これはイラスト担当者の影響がかなり大きい
癖のある髪もそう。かなり気に入っている。
多芸のはずだが器用貧乏の悲しさか、石投げしかしていない気がする
剣で戦ったのはラスティア戦ぐらいじゃないのか?

ウィロウ
優しいエント。本当なら秋人はとっとと忘れて前進するはずだったが、イラスト担当者の助言により
いつまでも引きずることになった。秋人と仲がよかったのもそのせい

ミサス
モデルあり。電源ありゲームブレスオブファイア4のニーナから外見を、サイアスから性格を参照した
本当は前髪で目元も隠すつもりだったが、ただでさえよく分からない性格がもっと分からなくなるので却下
後半にはベルガリアード物語のベルガラスのような精神的指導者にもなった
単体でとても強いが弱点も多い。後半になればなるほど便利キャラに
出る時はずっと出ているが、出ない時はほぼ空気。簡単な会話にさえも参加しない
キャロルよりもよっぽど武器の槍を使った。後半でなくしっぱなしだったが

ザリ・クロロロッド
ザリという名は電源なしゲーム(タイトル忘れた)の風の神さまから、
クロロロッドはクロロ(塩素)にそれっぽい語尾をつけただけ
元々イラストから生まれたキャラクター
獣人にしようか人間にしようか悩んだが、より一般人ぽさを出したかったので人間になった
電源ありゲームブレスオブファイア3のモモの影響でアーバレストをかついている
暴走属性突撃キャラ、自分が作るどの話の中にもひとりぐらいは登場する積極的な世話焼き・心配性
小説「ガン・ブレイド」も出ているが、このような世話好き心配性強引なポジションが好き
祈り・精神的支えの役割も振っていたのだが、だんだん消えていった。代わりに現実的な世話焼き
「良心」「後継者」「角灯担ぎ」二つ名が多い
目が悪い。カーリキリトなのに眼鏡着用者。その代わり嗅覚が優れている
親友の黒海は本当に賢い。書いておいてなんだが、人間並みの知性があるんじゃないか?

グラディアーナ
初め名前だけのはずだったが変な責任を感じてしまい、本人登場
猫人間なのに男、猫耳ではなく二足歩行の猫、女名なのに男。狙っています
とっても便利にこき使った。キャラクターであると同時にクララレシュウムからの話も分かっている
いってみれば半裏方でもあった。またカーリキリトの事情にも日本の事情にも通じているのは
メタファクターなねたもできて、大変おいしかった
へたれている気がするのは、合流当時に今までへたれを担当してもらった秋人ばかりに
やってもらうためにはいかなかったため

響と桜木も日本からの補足。初めは全く考えていなかった
響は「秋人はいきなりイーザーと会って楽な旅をしているが、カーリキリトがそんなに楽な世界でもないけどなあ」
と思ったら、こうなった。ひどい話だ
響は登場させた時からカーリキリトにも出ることが決まっていたので、下の名前もカタカナでも違和感がないように
「修」としたのだが、考えてみればギリスしか呼ばなかった
桜木は響の時点では出す気は全くなかった
なんで登場したのか、今でも分からない
「ヒロインっぽい女の子欲しいなあ」と考えていたのだが
なんだか色々複雑なキャラとなった。キャロルといいギリスといい、自分の登場させる十代の女の子ときたら
荷沢は結局最後まで日本側でしか登場しなかった。登場させるゆとりもなかったことだし
秋人の友人関口良次も出したかったのだが出せなかった。後半桜木と一緒に登場させたかった

フォールストは一般人のはずが超人的な存在となった
「カーリキリト的一般人」の役もあったはずだったが、すべてザリに奪われた

ラスティアの年齢設定について。設定したのが遅かったから秋人の2倍の年齢になってしまった
それでも若すぎる気がするのだが
秋人、イーザー、響の対比として大きな曲刀を持っている

クララレシュウムは初め…… というか中盤まで小さい女の子の外見と思っていたが
さすがにそれはどうかとぎりぎりで変更

今後の一行について
もう彼らが主となる話は書かない
だが書くつもりはなくても、頭の中で勝手に組み立ててしまう。長いおつき合いなのでついうっかり
今後書くつもりはないのだが、メモとして羅列する
秋人・桜木・グラディアーナ:日本でラスティアのやったことへのあとかたづけを行う
もう彼らが出る話は書いた。「架空都市」である
架空都市に出てきた事故は「F駅周辺に化け物が出たことによる突発事故」である
イーザー・キャロル:イーザーは故郷に帰る途中日坂高校からの次元移動者をまた拾う、しかも2人
彼らに関してまたごたごたに巻きこまれる、また関係者と名乗る召喚士2人とも合流する
そのことをキャロルに対して世間話として手紙を出したら
キャロルはるばるフォロゼスからイーザーへ無理矢理合流する「目を離すとどんなことをするのか分からない」
「イーザーが動くと国家規模の災害になるのよ! ラディーン国王陛下もうなずいていたわ、許可済みよ。野放しにしないわ」
もちろんキャロルは本心から勘弁してほしいと思っている
ミサス・ザリ:カーリキリトでのあとかたづけを主に行う。もちろんミサスはいい顔をしていないが仕方なしで
本人たちは意図していないが、比較的平穏な時は漫才のようなやりとりで、
同行している2人を大いに呆れさせるだろうが、危機には非常にいいコンビとなるだろう

今後のカーリキリト世界の話について
9年間もやったのだから、もうこの世界からは卒業して……
という訳にはいかないようである。なんだかんだでここまでひとつの世界に向き合ったのは初めてであり
これからはないであろうから。また気のむいた時にカーリキリト系を書くかもしれない
日坂高校は結構継続して書いている。これもモデルは母校なのでずっと付き合うことになるだろう

 

 


大谷秋人 15-17(16) 日坂高校高校生「宿命の者」
イーザー・ハルク 16 剣士「死命の剣」
キャロル  16 地下道の一族、密偵「宿命の影」
ウィロウ 中性 90 エント、戦士「道標」
ミサス 26 黒翼族、魔道士「翼の戦士」
ザリ・クロロロッド 24 研究者「良心」
グラディアーナ 21 月瞳の一族、踊り子「世界の目」
桜木まどか 15 日坂高校高校生「切り札」
       
ラスティア・ラガス 32 神子「反逆者」